2008年10月29日水曜日

時照見五

写経体は初唐の楷書などの聳え立つような結体とは異なり、むしろ字形をつぶして横への張りを大事にすることで、紙面全体の統一感を見せている。右上がりは良いが文字が傾いてしまっては全体を見渡したときの横への統一感が失われ、ぎくしゃくしてしまう。一字と全体、難しい問題ではあるが、50分で書ききる目標を立て、その世界に近づくことで音楽を奏でるようなリズムが生まれ、一文字一文字も生き生きとしてくる。横は細く縦は慎重にというリズムを繰り返し繰り返し淡々と書き進めていって欲しい。

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