波のさんずいが繋がるところは行書の形、行書は次画への繋がりを緊密にすることで流れを生み、速写に適する。この動きを掴まないと50分への道は遠いものとなろう。
密も写経の体、昔ある大学の教授が王羲之の初月帖を見て王羲之は正を初に取り違えて書き記したと、勘違いされたことがあるが、王羲之には王正という叔父があったので避諱という習慣により、正の時を使えなかった。そのため正月を初月と書き記した。
言葉や文字は通俗に流れる習性があるので、その時代時代によって様々に書き記されてきた。我々は辞書も使うが字書をもって文字を考察するものであるから、現代の尺度で正誤を判断しないで欲しい。
兎に角、写経体というものがあり、之に随って書くと、書きやすく美しく書けると、千数百年の間行われてきた伝統なのである。
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